貨物船ビハールについて
このニュース映画に登場する「敵イギリスの1万トン級貨物船」、どうやら貨物船ビハール(Behar)であるらしい。7,489総トン、主機4気筒2サイクルディーゼル2基2軸、The Hain Steam Ship Co.所属。
日本ニュース 第202号|NHK 戦争証言アーカイブス

(画像出典:日本ニュース 第202号)

(画像出典:MV 'THE BEHAR')
先代が1940年に機雷に接触して大破放棄されたため、その代船としてグラスゴーはクライドのBarclay Curle造船所で1943年3月末に竣工した同船は、南アフリカとインドを経由するオーストラリア航路に就航した。
1944年2月19日、オーストラリアのメルボルンから英国に向け出港し、経由地のボンベイに向かっていた同船の運命はWikipediaに詳しい。
ビハール号事件 - Wikipedia
さて、ニュース映画の中で転覆沈没する同船の船首に、なにやら突起のようなものが写っていたので水測兵器かなと思っていたが、捕虜となったうちの1名にアスディックオペレーターがいるらしく、やはりASDICのようだ。 先の同船画像出典先のWebサイトは、ビーハル乗組で砲手兼アスディックオペレーターであった英海軍下士官の訃報(2002年)を伝えるものでもある。


(画像出典:日本ニュース 第202号)
なお、日本でも有名どころだと日本郵船の浅間丸に三式探信儀を積んでいたりするので、アスディックの装備は不思議なものではない。輸送船などへの探信儀装備例は、「海軍電気技術史」の第6部に詳しい。
桜と錨の海軍砲術学校-史料展示室『海軍電気技術史』昭和22年
日本ニュース 第202号|NHK 戦争証言アーカイブス

(画像出典:日本ニュース 第202号)

(画像出典:MV 'THE BEHAR')
先代が1940年に機雷に接触して大破放棄されたため、その代船としてグラスゴーはクライドのBarclay Curle造船所で1943年3月末に竣工した同船は、南アフリカとインドを経由するオーストラリア航路に就航した。
1944年2月19日、オーストラリアのメルボルンから英国に向け出港し、経由地のボンベイに向かっていた同船の運命はWikipediaに詳しい。
ビハール号事件 - Wikipedia
さて、ニュース映画の中で転覆沈没する同船の船首に、なにやら突起のようなものが写っていたので水測兵器かなと思っていたが、捕虜となったうちの1名にアスディックオペレーターがいるらしく、やはりASDICのようだ。 先の同船画像出典先のWebサイトは、ビーハル乗組で砲手兼アスディックオペレーターであった英海軍下士官の訃報(2002年)を伝えるものでもある。


(画像出典:日本ニュース 第202号)
なお、日本でも有名どころだと日本郵船の浅間丸に三式探信儀を積んでいたりするので、アスディックの装備は不思議なものではない。輸送船などへの探信儀装備例は、「海軍電気技術史」の第6部に詳しい。
桜と錨の海軍砲術学校-史料展示室『海軍電気技術史』昭和22年
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